Sunday, 20 May 2007

特攻隊の映画

今日はとても天気が良かった。でもやっぱり朝夕は寒い。

昨日、映画を観た。特攻隊に関する映画(ここをクリック。公開前は、戦争や特攻隊を美化するなんていう意見を述べる人々がいたが、これは全く違う。そんな煽るような映画ではなかった。「平和主義」を標榜する人々に言いたいが、そもそも、戦争がいけないという単純な事は皆分かっているから、わざわざ議論するに値しない。そんな事よりも、相手次第で起こり得る戦争を、座して死を待つのではなくてどうやって現実的に回避するかを考えて欲しい(単純に言えば、空き巣などいない方が良いに決まっているが、空き巣に入られないように対策をとる必要があるのと殆ど一緒)。

さてこの映画は、特攻隊がかつて存在した事、飛行機を操縦できる程に優秀な若者達が命を懸けたという事を題材として、彼らがよく利用した食堂のおかみさんの実話に基づいて作ってある。映画だし、きっといくらかは美化もされていると思う。「個人」である特攻隊員達は、国家あるいは国際関係に翻弄された部分もきっと多いだろう。この意味では犠牲者であるが、それではあまりにも酷である。「君は無駄に死んだな」、と言われたら誰でも辛いはずだ。

大事なのは、特攻隊員のような人々が、この日本にかつて、個人として生き、考え、思い悩み、恋をし、喜び、恐れ、そして自分を犠牲にして壮絶な死を遂げたという事に、改めて思いを馳せる事だろう。それ以上でもそれ以下でもないはずだ。自由民主主義国家である現代の日本に重ねる事もまた、あまり意味が無い。だから、昭和戦争の是非に関する議論とは全く次元が違うし、所謂「右翼」、「左翼」の分類に拘らず、万人が客観的事実として、彼らの短い一生について考える機会になるだろう。

今日のおまけはイギリスBBCのサイト。特攻隊に関する記事。ここをクリックして、オノ・ヨーコの写真のページへ。写真の右上の 'WATCH AND LISTEN'という項目の下をクリックすると、彼女の声が聴ける。特攻隊員の手紙が読まれるが、なんとそれを翻訳したのはYankee Mikeなのだ!

それにしても、映画館の指定席制はどうにかならんのかな?隣に座った変人の男が独り言とか言って邪魔だった、ほんと。

<了>

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