Thursday, 11 March 2010

米国 ⑨

明朝というかまだ暗いうちにタクシーに乗り込む。

で、その前日に実は送迎時刻変更のためにそのドラーバーの人に電話をしていたのだけど、ちゃんと来てくれて助かった。

さて助手席に乗り込んで他愛のない会話から始まる。空港まで30分くらいかかるんだから、お互いに話せた方が楽しい。

彼はもともとイランで暮らしていたが、革命か何かの時に獄中に入っていたとのこと。その後米国永住権を持っている女性と米国に渡り、そのまま20-30年暮らしているようだ。欧州各地にも暮らしていたことがあるらしい。

一般的に米国人は米国の外のことを意外に知らないということが言われる。しかしその分世界の多くの国々から人が来ていることが、社会の懐の広さにつながっているように思う。

さてその彼に、米国人の印象を聞いてみた。考えながら話してくれる彼の言う事は興味深かった。曰く、米国人は初対面の人に対しては大変友好的であるが、実際に生活してみると真逆であるらしい。

彼が挙げた簡単な例。自家用車が壊れると、米国人は隣の人に相談しない。相談せずに修理屋に電話。彼曰く、米国人はもう少しお互いに助け合って暮らしたら良いのではないか。

また、お互いの競争心は激烈なようだ。タクシー会社を経営する彼のことだから、きっとたくさんの競争があったのだろう。勝つためには何でもするのが米国人、とさえ言っていた。

大変辛口なように聞こえるかもしれないが、彼の話しぶりに誇張や恨みは感じられず、極めて冷静に思っていることを話してくれているようだった。

次は最終回。

続く。

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